四条畷市で「不登校とひきこもりを考えるつどい」講演と相談会

講演と相談会  今年もスタート
 四条畷市で 「不登校とひきこもりを考えるつどい」
四条畷市・市教育委員会の後援も

 12月3日、今年度はじめの講演と相談会が四条畷市で、四条畷市教職員組合、不登校の子どもをもつ親の会・そらいろ★なわて、教育相談おおさかの3者の共催で開かれました。また、四条畷市と市教育委員会の後援も得ることができ、校長会で案内チラシが配られ教職員の参加を呼びかける協力も頂きました。また、市内の子ども食堂を3地域で実施している方の協力も得られました。

わかりやすかった講演  子どものこえ・親の思いから

 メインの講演は、森川紘一さん(教育相談おおさか相談員)。「子ども・若者の立ち上がる力をひきだすために――保護者・教職員のみなさんのつながりを大切にして」と題して講演しました。50年にわたる教員生活で小学校と大学で子どもと親や学生との関わりで学んだことと、学生の体験や思いも織りまぜ、豊富な資料を駆使してわかりやすく話しました。そして、登校拒否とはどういうことか、子どもたちの苦しみと日々向き合う親の辛さに共感しつつどう向き合えばいいのかなどについて、子どものこえや親の思いを引用して丁寧に話を進めました。なぜ子どもや若者の苦しみが生まれるのか、その社会背景にも触れて解明しました。

 若者支援から

 続いて、社会的ひきこもりの若者を支援している古庄健さんが若者支援の活動を報告しました。社会的ひきこもりを経験した若者たちが中心になって支援団体を訪問して聞き取り調査をし、このほど「社会的ひきこもり若者支援機関マップ」を作成
した経験や、やっと居場所にたどり着いた

50名の参加でいっぱいの会場

若者にとってニーズに応じた居場所の大切さを話しました。行政と民間の協力で地域での居場所づくりをすすめるために、古庄さんも関わっている枚方市での市と民間団体とのネットワークの活動を紹介しました。

「安心して通える学校に」――交流会

 後半の交流会は学齢期と青年期の2つに別れて行われました。
学齢期の子どもを持つ交流会では親のしんどさが話されました。お母さんが「子どもは今友人がいないので心配」と言われたことに、若者から「私も小中学校時代は友人がいなかったが、大人になった今はたくさんいる。友人は大人になってからでもできる」と経験を話すとホッとしてうなずいておられました。また、「今の学校はきまりがきつく、子どもの自由が少ない。安心して通える学校であってほしい」との声があり、それに子ども食堂を実施している方から「子ども食堂に通ってくる子どものようすから今の子どものおかれているきびしさが伝わってきて何とかしなければ」との思いが話されました。

 青年期の交流では3人のお母さんからわが子のひきこもっていた様子や、そこから抜け出して社会復帰していった様子などがリアルに語られました。

(相談員 茶園真灮)